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「不思議の国のアリス(仮)」

『ねぇ…アリス…』

あたしを呼んでる。
何度も何度も聞こえる声。
透き通るような綺麗な声。
男の人?女の人?
男の子?女の子?
…誰なの?
あたしを呼ぶのは…誰?

___________

最近いつもそんな夢を見る。

「疲れてるのかな…」

頭から離れないその声は、ふとしたときに蘇った。

___________

「俺のアリスはまだぁ?」
甘えたような声を出すのは猫。
「誰がお前の、だ。
図々しい。
糞野郎が。黙ってろ。」
トランプが一枚、はたと揺れた。
「ふん、そんな口叩いて…
しらねぇから。
今はおいといてやるけどぉ?」
「今は置いとく…ね。
あとで困るのはどっちだろうな」
「きゃっはは!はーやくはーやくっ
こないかなーっ」
「可愛いの!?ねぇ!!可愛いの!?」
帽子を深く被りスーツに身を包んだ小さな何か。
その横には狂ったように忙しなく動く兎。
「まぁまぁ…焦らなくてもゲームはもうすぐ始まりますよ。」
その更に横、白い兎が落ち着いて座っている。
「負けないから」
「渡さない…」
「とる奴皆殺しにしちゃえばいいじゃん!!
きゃっはは!!」
「うっせぇぞお前ら。
俺のっつってんじゃん」
「いや、お前のっつーなっつってんじゃん」
「可愛いの!?ねぇ!!可愛いの!?ねぇってばぁ!!」
「落ち着きというものを覚えてほしいものです…。」
『男性達』は口々に言い合った。
___________

「こんにちは」
休日の公園で亜梨寿(アリス)は後ろから声をかけられる。
振り返ると見知らぬ男性。
高身長にサラリとした銀髪。
優しそうに笑う整った顔。
いかにも警戒するな、といわんばかり。
けれどその笑顔には心からの笑いはこめられていそうになかった。
「…誰…ですか…?」
けれどアリスは警戒し、一歩下がる。
「やだなぁ…
そんなに警戒しなくても」
「…そういわれて警戒解くと思います?」
握手を求めに差し出された手をするりと避け、アリスはその男性をじっと訝しい目で見つめた。
「まぁ、そうですけどね。
賢明な判断です。
…でも、私の事、本当に知りません?」
少し悲しそうな顔。

知らない。
あたしはこんな人…
一度会ったら忘れることなど出来なさそうな顔。
それくらい強い印象を受けた。

「知りません。」
きっぱりと、目を見て。
「やだなぁ…覚えがありません?」
「…自慢じゃないですけど、
あたし、一度会った人の顔はほとんど覚えてますから。
それに、あなたみたいな人なら尚更…」
「自信がおありでのようで。
…まぁ…お会いしたことはありませんでしたから」
「どういう意味…ですか?」
「ねぇ…アリス…
…思い出していただけません?」
「どうして私の名ま…」
途中で口をつぐむ。
頭の中にふと蘇るのは
『ねぇ…アリス…』
「…あたしを…呼んでた…」
「正解。
やっと思い出してくれましたか。
光栄です。」
男性は笑った。
最初の愛想笑いとは違った、本当の笑顔で。
アリスにはそんな気がした。
けれど戸惑う。
その笑いがどういう意味が込められたものなのか、なぜ私ーアリスーを知っているのか。
全てがわからないことだらけだった。
「あなたは…誰なんですか…?
何であたしを呼んで…」
最後まで言わない間に男性が口を挟む。
「しっ…あいつが来ます。
感づかれてしまいました。
私は時計兎のリオ。
とにかく場所を変えましょう…」
「うさっ…!?」
言い終わる前にリオはアリスを抱き上げ、跳んだ。

「ひっ…」

いきなりの抱擁。
いきなりの跳躍。
アリスは呆気にとられ、ただ驚くしか出来なかった。
短い悲鳴は風の音に掻き消され、アリスの視界は強風によって遮られる。
「な、え…?」
呼吸困難になりそうな息苦しさに我慢できず、アリスは話すことをやめて風圧に耐えながら目を閉じた。
感じるのはリオの体温と、風の向き、音。
暑かった日差しなど気にならない、むしろ寒いとさえ思うほどの風だった。
それに時折聞こえる軽やかに跳ねるリオの足音。

「さ、もう大丈夫ですよ。
すみません…驚かせてしまって」
風が止む。
目を開ければそこはアリスの家の前。
「なんで知って…」
「まぁまぁ、すべてお話ししますから。」
そこからリオの動きが止まった。「えっと…リオ…さん?」
リオの視線を追えば、真っ直ぐ玄関に。
「走ってきたもので、足には自信があるんですけど…疲れてしまいました。」
「…上がりたい、と?」
「はい。」
リオは短く答えた。
期待に満ちた目で。
「さっきまで警戒されてた初対面の人とは到底思えませんね」
「え?いや、まぁ…」
少し照れたように。
「褒めてませんからね?」
「そうでしたか。残念。」

「もういいです。
…………どうぞ。」
「ありがとうございます。」
苦笑いするアリスを他所に、リオは嬉しそうにニコニコと笑っていた。
「わーいアリスのお部屋ですね」
「はしゃいでないで下さいよ…」
「…えーっと…何からお話しましょうか?」
ちゃっかりアリスの部屋まで上がり込んだリオは思い出したように問い掛けた。
「じゃあまず…あなた…誰なんですか?」
「言ったじゃありませんか。
時計兎のリオと申します。
リオ、と呼んでいただければ。」
「兎…?
…そうじゃなくて…」
「もっと詳しくですか?
身長は186cm、誕生日は7月24日。
体重は…」
「…質問を替えます。
あなたは何者…?」
「私はただの案内人ですよ。
あなたを導く、ね。」
「何処に…?」
「Wonderland…不思議の国です。」
「何であたしを?」
「あなたは14代目のアリスですから。
そして私も14代目の時計兎。」
「14代目のアリス…」
こくり、と微かに喉がなる。
はっきり言うと、意味が分からなかった。
けれど何か重大なことなのではないか、という考えが浮かび、脳の中で警戒のサイレンが鳴った。
「あたしは…何なの…?」
「ゲームに必要な人物です。」
「ゲーム…?」
「そう。
壮大な、ね。
あぁ、とにかくゲーム説明をしなければなりませんね。」
リオは一呼吸置いて、話しはじめた。
「簡単に言えばWonderlandというのは私達不思議の国の住民の本拠地のようなものです。
そしてこのゲームは何代も、何代も、これは続けられているのです。
年追うごとにゲームの内容は替わりますが、基本はそう変わってはいません。
基本はそう、アリス…貴方だ。
アリスを中心としてゲームは進みます。
今年はアリスを自分のものにすること。」
「そんなのっ…あたしはゲームのコマでもモノでもない!!」
熱くなってアリスは声を少し荒げた。
「えぇ、分かってますよ。
本人の意志なくしてこのゲームは進みませんから。
最終的に決めるのはアリス、貴方です。」
「もう…わかんない…」
淡々と説明するリオを前にアリスは少し泣きそうになる。
「…戸惑うのも無理はありませんがね。
けれどアリス、ゲームはもう始まってしまったんです。
残念ながら…あなたに拒否権はありません。
何故か『あいつ』まで来てしまいましたし…。
出来るだけ早くWonderlandに来ていただきたいのですが。」
「『あいつ』?」
「『チェシャ猫』です。」
「…リオさん以外はここには来れないはずなんですか?」
「基本は、ね。
あいつは例外です。
あんなの常識破りにも程がありますから。
早くアリスを見たいようですが、Wonderlandに行くまでにあいつに会ってしまえばどうなるか…。
くれぐれもお気をつけて。あいつは一番タチが悪いですから。」
「………タチが悪い?」
「えぇ…まぁ。
いろいろとありまして…。」
「…嫌いなんですか?」
「えぇ、心底。
いつからか…受け付けないんですよ。
まぁ最後に決めるのは貴方ですが…チェシャはオススメしません。
そして、あわよくば私を選んでいただきたいものです。
お待ちしておりますよ。」
リオはにっこり笑った。

「俺様そんなに兎チャンに嫌われてんのぉ~?」
後ろから突然初めて聞く声が聞こえた。
「初めまして俺の可愛いアリス♪
後ろ姿も素敵だけど、早く可愛いお顔を見せて?」
甘い、甘い、とろけるような声で誘う。
「…チェシャ猫さ…いえ、チェシャ猫…」
「はろぉー。
殺したいほど可愛らしくて憎たらしー糞兎のリオちゃん♪
やーっと呼び捨て出来るようになったんだぁ。」

「チェシャ猫…?」
「そう!
アリスちゃん~会いたかった!
ずーっと待ってたんだよ?」
チェシャ猫と呼ばれた人物は言った。
振り返ろうとするアリスをリオが止める。
「アリス、振り向いてはいけません。
犯されますよ」
「…はい!?」
リオはアリスを引き寄せ、耳元で囁く。
「もし、Wonderlandで出会っても惑わされてはいけませんよ。
あいつはただの…変態です。」

「ヲイヲイ糞兎ちゃんよ。
丸聞こえなんだけどぉ?」

「あぁ、そうですか。
申し訳ありませんね、変態チェシャ猫さん。」
「ムッツリ糞兎が何言ってんだかねー。」
「…失敬な。」
「てかさぁ、ただの兎チャンごときが俺様に逆らって良いわけ?」
「どういう意味でしょう?」
「忘れちゃった?昔のこと。」
「………思い…出したくもない…」
「えー、ひどぉい。
恩をあだで返すってやつぅ?」
「恩なんか記憶にありませんが。」
「ちっちゃい、ちっちゃい頃は可愛かったのに…やっぱり兎チャン…憎たらしーなぁ…
あのときから。」
「………過去のこと、ほじくり返さないでくださいますか?
私の体があなたを拒む。
震えるんですよ、未だに。」
「あは、尚更じゃんか。
でも俺、兎チャンのそーゆーとこ、好きだよ。
そんなんで逆らえるとでも思っちゃったりするわけ?
敵う気?」
「まともにやり合えば…勝負にすらならないと思いますよ。
こんな震えですから。
けれど少なくとも今は、ね。
Wonderlandに行くまでは私に手出しは出来ないでしょう?」
「今兎チャンぶっ殺しちゃったら俺のアリスちゃんが来てくれからないからねー。」
「さりげに自分のモノって言う主張やめてもらえません?」
「ふふ、俺の兎チャンって言ってほしかった?
ぜってーアリスは俺選ぶんだから。
どうやっても、ね。
糞兎のモンにゃさせねーよ。」


□■□■□■


不思議の国のアリスのお話をかこうとした一番最初のお話です。
お昼から更新とゆー暇人なことに。
テスト期間中で早くに終わったので。
こんな長さが3つ分ほど書きたまってるのでおいおい投下。
(仮)の理由は完成してないからです。
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幸野

Author:幸野
夢見る乙女モドキのJK2の腐れちきんです
BLNLGLばちこい!です
カラオケ好きで歌下手な迷惑っ子です。

wj・BASARA・ラメント・咎狗・絶望先生・ディスガイア・ウサビッチ・ジョジョ・日和・SQ・aph などなど
その他いっぱいゲーム漫画小説大好きです。
雑食で食い散らかしてます←
でも今一番熱いのは堀宮でございます。
でも基本CP的な意味でも雑食でs((
音楽のほうも雑食です。

寂しがり屋なので絡んでいただけると飛び上がって喜びます。
最初は控えめですが慣れたらうっと惜しいまでにハイテンションで絡みだします。
気をつけてください。
お友達切実に募集中ですー

キリ番とかやってみる?



てきとーに踏んだかな?って方はお知らせとかいただけたら^^

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